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沢井 友次; 鈴木 雅秀; P.J.Maziasz*; 菱沼 章道
Journal of Nuclear Materials, 187, p.146 - 152, 1992/00
被引用回数:6 パーセンタイル:53.17(Materials Science, Multidisciplinary)原研とオークリッジ国立研究所の間で行われている核融合材料の照射効果に関する日米協力試験では、オークリッジ国立研究所の原子炉ORR及びHFIRを用いて、日米双方の候補材の高照射、高He生成下での照射特性を調べている。このなかで、耐スエリング性については、TEM観察のみならず、TEM試料の高精度浸漬密度法により評価されているがTEM観察による結果が系統的に相対的に大きなスエリング量を与える。このため、TEM観察によるボイド測定法を詳細に検討し、両者の差を生ぜしむ最も大きな要因を考察した。TEMによるボイド量の測定では、膜厚を決定する際、コンタミネーションスポット法(CSS法)によらざるを得ないという実験的制約がある。これは、等厚干渉縞がでにくいこと、オーソドックスなステレオ法も困難であるという損傷組織に起因する。ここではCSS法の結像理論の再構築を試み、より正確な膜厚の推定法も示している。
沢井 友次; P.J.Maziasz*; 金澤 浩之; 菱沼 章道
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.712 - 716, 1992/00
被引用回数:10 パーセンタイル:67.8(Materials Science, Multidisciplinary)はじき出し損傷と生成ヘリウムのバランスを実際の核融合炉での使用環境にあわせるため、熱中性子と高速中性子の比率を調整するスペクトル調整照射をORRで実施した。試料に用いた6種類のオーステナイトステンレス鋼は、今回の照射条件(400C、7.4dpa)では、溶体化処理材にはスエリング挙動の差が認められたが、冷間加工材では、すべて良好な耐スエリング性を示し、浸漬密度試験においても、電子顕微鏡観察においても、ほとんど差が認められなかった。溶体化処理材の中でも改良ステンレス鋼は最も優れた耐スエリング性を示したが、高純度3元合金の0.86%をはじめ、大きなスエリングを示したものもある。より高照射量では、スエリング率がさらに増加することも大いに考えられ、400Cという比較的低温においても核融合炉材料の選択には、スエリングを考慮すべきであることを示している。